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エンコードとは?動画に必要なエンコードの仕組みを基本から解説します

作成:2022/6/25 更新:2023/02/13
エンコードとは?動画に必要なエンコードの仕組みを基本から解説します

近年、老若男女、幅広い世代でPCやスマートフォンでの動画コンテンツの閲覧が人気になっています。これはインターネット環境の充実やスマートフォンの性能が大幅に向上したことにより、配信者にとっても閲覧者にとっても、動画コンテンツが身近になったことが理由と言えるでしょう。動画コンテンツの視聴は今や当たり前になりましたが、オンラインで動画を視聴してもらうためには「エンコード」といった作業が必要です。この記事ではエンコードの基本と仕組みを解説していきます。

エンコードの前に動画の基本を解説

エンコードの前に動画の基本を解説

まず動画コンテンツを視聴者に見てもらうために必要な「エンコード」作業の説明の前に、動画ファイルの仕組みを説明しましょう。私たちは普段、当たり前にスマートフォンやPCで動画コンテンツを視聴していますが、動画コンテンツそのものが、どのように構成されているかご存知ない方もいらっしゃるでしょう。

動画は「映像」と「音声」によって構成されている

そもそも動画ファイルは「映像データ」と「音声データ」によって構成されています。これを一つにまとめたファイルの形式を一般に「動画ファイル」と呼んでいます。

動画のファイル形式にもさまざまな種類がある

映像と音声データをまとめている「動画ファイル」にもさまざまな形式があり、「.mp4」などの拡張子がついています。実際に動画データの拡張子が「.mp4」や「.wmv」となっているのを見たことがある人も多いのではないでしょうか。
ざっと挙げるだけでも動画ファイルの形式には以下のようなものがあります。

AVI(.avi)、MP4(.mp4)、MOV(.mov)、WMV(.wmv)、MPEG2(.mpg)、FLV(.flv)ほか

なぜこのように動画ファイルにたくさん種類があるかというと、動画コンテンツを再生する機器や環境によって再生できる形式が違うためです。

エンコードとは一体何か?

では次に、エンコードとはどのようなものかをご説明しましょう。
エンコードとは、動画ファイルの映像データと音声データを圧縮したり、任意のファイル形式に変換する作業のことを指しています(ここでは、動画における意味のみに限定して記述します)。ではなぜエンコードが必要なのでしょうか、次で詳しく解説します。

エンコードが必要な理由とは?

エンコードが必要な理由とは?

編集された動画は、エンコード作業を経て任意のファイル形式に変換され、書き出されます。基本的に世の中で視聴できる動画コンテンツは、必ずエンコードされます。動画データは静止画ファイルと比較すると圧倒的に容量が大きくなってしまうため、圧縮が必要になるのです。
動画ファイルの「映像データ」は、簡単に言うとパラパラ漫画のように静止画が並び集まっている状態です。パラパラ漫画のように並び集まった一枚ずつの静止画は「フレーム」と呼ばれ、単位はfps、Frame Per second(フレーム パー セコンド)の略になります。
再生媒体によって適するフレーム数の規格は違い、例えば、テレビの映像などは1秒間に29.97枚、映画は24枚です。再生媒体によって違いはありますが、映像はたくさんの静止画、フレームで構成されているのです。
この話から、動画データが非常に大きな容量となることはおわかりいただけたかと思います。
そのため、動画のデータはそのままでは、サーバにアップロードするにあたって、時間と負荷がかかります。また視聴するユーザーにとっても再生するのに時間がかかってしまい、ストレスを感じる原因にもなりかねません。
そのため動画コンテンツをオンライン上で快適に視聴できるようにするには、エンコードが必要不可欠なのです。
また、オンライン上にアップされた動画も、視聴するサイトやプラットフォーム、視聴メディアによって再生できるファイル形式が違うので、任意のファイル形式にデータを変換するためにもエンコードは必要になります。

エンコードの方法

エンコードの方法

動画をエンコードするには「エンコーダ」が必要

圧縮や変換を行う作業は「エンコード」ですが、実際にエンコードを行うツールやソフトウェアは「エンコーダ」と呼ばれます。
動画編集者がよく行うのは、使用しているPCにソフトウェアをインストールしてエンコードする方法です。有名なところでは、AdobeのMedia Encoderや株式会社ペガシスのTMPGEncなどがあります。
ソフトウェアでのエンコードのメリットは、さまざまなファイル形式に対応していること、細かい設定ができることにあります。また新しい機能やフォーマットへの対応が早いのもソフトウェアエンコーディングの特長でしょう。
そのほか、編集ソフトから書き出した動画を、動画配信プラットフォームにアップロードする際、自動でエンコードをしてくれる、便利なサービスもあります。当社のadmintTVもさまざまな動画フォーマットに対応しておりSD、HD、UHD画質も自動で圧縮・変換できます。詳しくはお問合せください。
※Adobe、Adobeロゴ、Adobe Media Encoderは、Adobe Systems Incorporatedの登録商標または商標です。
※TMPGEnc、PGMX 及び TE 記号は株式会社ペガシスの登録商標です。

エンコードの圧縮の仕組み

続けて、エンコードの圧縮の仕組みを具体的に解説していきましょう。
エンコードの「フレーム内予測」と「フレーム間予測」
動画が複数の連続する画像データをパラパラ漫画のようにつなげて再生されることは、先に書いた通りです。エンコードの際は「フレーム内予測」と「フレーム間予測」という、フレームを処理する2つの技術で、動画コンテンツのデータ情報を圧縮しています。
一つのフレームの中でデータを圧縮する「フレーム内予測」
フレーム内予測とは、一つのフレームをセルといわれる小さいブロックに分割して、情報を簡易化する手法です。例えば、フレームの中にたくさん使われている色の情報を、青がいくつ、黄色がいくつ、と色の情報をまとめたり、青に近い青緑は青として扱い※、データ量を省くという圧縮になります。
※わかりやすいよう大げさな表現を取っています。

連続するフレーム内のデータを圧縮する「フレーム間予測」

動画コンテンツでは、シーンやカットの切り替わり以外、連続的な動きで内容が表現されることが多いです。フレーム間予測は、再生時に一定の規則に従ってデータ化できるように予測画像を生成し、各フレームの補正情報を参照・修正して正確に各時刻の画像を再現するため、全体のデータを圧縮して軽量化に導く手法です。
非常にざっくり言うと、動画の中で動きのついている物があります。その「動き始め」を基準※とし、動きの最中の「動き始めと似たデータ」に関しては、エンコーダが一定の規則に従って予測データとして補い(動き補償)生成することにより、動画データが軽量化される、という感じです。
※後のフレームから予測する方法や前後のフレームから予測する方法もあります。

エンコードによる動画への影響

エンコードによる動画への影響

エンコードを行う際には、フレームレート数、解像度、ビットレート、動画の長さなどに変更を加えることもできます。これらが圧縮・変更されることで、動画ファイルの容量が変わってきます。

フレームレート

フレームレートは先にも述べた通り、1秒間に使用される画像の数を表す規格です。エンコーダでの書き出し設定時には、フレームレートの変更ができます。1秒間に使用される画像枚数を多くすれば(フレームレートを上げれば)映像は滑らかに動き、枚数を減らせば(フレームレートを下げれば)1フレームに多くのデータを割り当てるため画質は上がります。
ですが、動画コンテンンツのエンコード時に、フレームレートを撮影時や編集時の設定から上げることは、動画の現場ではあまり行いません。動画コンテンツ制作の、最後の作業であるエンコードを行った後で、映像に違和感が出るのを防ぐためです。
そのため、エンコーダではフレームレート数も設定できるため記述していますが、初めから再生媒体に合わせたフレームレートで制作し、エンコード時には変更しない事をおすすめします。

解像度

コンピューターにおける解像度とは、画面上にあるピクセル(画像を構成するサイズとその色)の数量のことです。このピクセルの数が多いほど画質が良くなります。
動画コンテンツでよく使用されている動画解像度は以下になります。

SD 720×480px
HD 1280×720px
フルHD 1920×1080px
4K 4096×2160px
8K 7680×4320px

エンコード時に解像度を変更すると、縮小する場合でも、画質が悪くなるケースもあるようです。そのため、こちらも初めから再生媒体に合わせた解像度で、動画コンテンツを作成することをおすすめします。

ビットレート

ビットレートは1秒間に送受信できるデータの量を表す単位です。bit per secondの頭文字を取ってbpsと表記されます。動画コンテンツをエンコードする時にビットレートの数値を高く設定すると、綺麗でスムーズな動きになります。ただし、ビットレートを高くするほどデータの容量も大きくなりますので、再生媒体や視聴環境に合わせて適切な数値で設定しましょう。

動画の尺(長さ)

動画コンテンツをエンコードする際、動画の尺(長さ)に比例して容量は大きくなり、エンコードにも時間がかかります。ビットレートを低くすればエンコードでは容量は軽くなるものの、粗い画質になりかねません。その場合、可能ならば動画データを途中で切って、分割してエンコードをしたり、エンコード設定時に動画内の不要な箇所をカットすると良いでしょう。
しかし、効率良く作業を進めたいならば、動画コンテンツの企画段階でしっかり絵コンテで内容を組み立て、尺をある程度把握することをおすすめします。
動画コンテンツのエンコードで「想定外」の書き出し結果にならないようにするには、制作の企画・構成段階で、しっかり内容や再生媒体を詰めておくことが大事です。最初に色々と決めておけば、エンコードのし直しを繰り返す可能性は、ぐっと低くなります。
エンコーダでは、圧縮と変換だけを行うつもりで作業にのぞむことをおすすめします。

当社のadmintTVは、VODでもライブ配信でもクラウドの管理画面で自動的にエンコードが行われます。そのほか、プラグインを入れずに視聴ができるHTML5プレイヤーや、DRM(デジタル著作権管理)など、動画配信を行う人に便利なサービスが充実。PCやモバイルなどさまざまな機器で、動画を視聴できます。
動画コンテンツの販売や発信を検討されているようでしたら、admintTV Bizが販売サイトの構築もできて、お役立ちです。ぜひ一度お問い合わせください。

まとめ

動画のエンコードに関する仕組みを解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。編集ソフトからの書き出し時、インターネットへのアップのためにと、動画コンテンツの制作にエンコードは欠かせません。動画コンテンツのデータが大きいほどエンコードにかかる時間やパソコンへの負担も大きくなります。
このコラムが動画コンテンツを作りたい皆さまの、お役に少しでも立てば幸いです。これを読んで動画配信にご興味を持たれた方は、ぜひ、お気軽にご連絡ください。お問合せをお待ちしております。

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